2199年10月9日

いよいよ宇宙戦艦ヤマトに乗り組むことになった。
出発に先立ち、防衛軍本部の中庭に乗組員全員が集まり沖田艦長の話を聞く。これから14万8千光年のかなたマゼラン星雲の中のイスカンダルまで行き、コスモクリーナーを受け取って帰ってこなくてはならない。ガミラスの遊星爆弾の放射能汚染により地球はあと1年で滅亡してしまうのだ。急がないと大変だぁ!
しかし沖田艦長は私たち乗組員を無事に連れて帰ってこれるか保証はできないと言った。いや、おっしゃった。ヤマトまで行進していくが、その間に抜けたいものは自由に抜けてもいいらしい。でも、地球に残ったところで助かる可能性はないのだもの。私は行く!

みなの声援を受けながら私達は行進してヤマトへ向った。この行進というやつ、簡単に思うかもしれないが結構難しいのだ。横と縦の線を揃えて、歩幅も合わせなければならない。しかも腕を振る角度まで決まっているのだ。前に45度、後ろに30度。腕の振りまで横からみてキレイに揃っていなければならないらしい。まぁ、私たちは宇宙戦士訓練学校でバッチシ練習しているから大丈夫。むしろ退役していたのにヤマト乗組員として駆り出されたおじさんたちのほうがとまどっているみたいで、おかしくなった。

ヤマトに到着。ワンパッケージの私物をロッカーに置いて、早速配置についた。
今日から相原先輩が私たちの上司だ。おっと先輩と言ってはいけないっていわれたんだっけ。班長とかチーフとか呼びなさいって。もしくは相原さんでいいよ、と言ってた。なんだか慣れないな〜(笑)

発進準備をしている時、いきなし警戒警報がなった。なに?なにごと?びっくりして計器の操作もそぞろにしていたら、怒られちゃった。
ガミラスの冥王星基地から超巨大ミサイルが発射され、ヤマトをめがけているらしい。かなり強力な爆弾のようだ。第一艦橋にいなくてよかった。そんなものを大型スクリーンで見たらこわくてビビっちゃう。
しかしさすがに第一艦橋のメインクルーの皆さんは違う。慌てず騒がず、超巨大ミサイルを主砲で撃破した。と、同時にヤマトを発進させ、爆発の勢いにのって大気圏外までいっきに跳んでしまったのだ。すっごーい!*1
と、これは後から聞いた話。そのころの私は通信室で掃除していたので、そんな大変なことになっているとは知らなかった。こんなに呑気でいいのだろうか???

しかも、大気圏外に出たはいいが、月の裏側からガミラスのデストロイヤー艦*2が現われた。早速、戦闘態勢に入る。掃除なんかしている場合ではない!私は自分の席に座り、第一艦橋のワッチをした。敵が一機だけなのでブラックタイガーは出撃せず、主砲副砲だけで攻撃している。そのためには航海長の操縦がものをいう。敵艦の下にまわりこまなければ、射程距離内に入らないのだ。航海長の島さんが必死に操艦していた。ヤマトの、そして敵艦の位置を正確に測定するのも通信班の役目だ。がんばらなくっちゃ〜。
なんとか敵艦は爆破した。3*


第一艦橋のメインクルーたちが作戦室へ向った。これからの航海日程を確認するためらしい。相原通信班長も作戦室へ行ってしまったので、私が代わりに第一艦橋の通信席にすわった。他の先輩方は非番だったのでしょうがない。新人が第一艦橋に入れるなんて、ラッキー!(*^^*)v嬉しかった。
太陽系を出るまでの予定日数は40日だそうだ。通信班長が作戦室から帰ってきて教えてくれた。また、班長は私に業務日誌を書く係になるように、と言った。げっ!業務日誌?毎日書くの??アンラッキーだぁ(涙)
でもそのかわり、相原さんが非番のときにはなるべく私を第一艦橋の通信席にすわらせてくれると言ったので、ニンマリして引き受けてしまった。


案外予定がつまっているものだ。ヤマトは早速ワープテストを行うことになった*4。ワープとは光速を超える航法らしい。相原さんが説明しようとしたが要領をえないので私が首をひねっていたら、そばにいた真田工場長がわかりやすく説明してくれた。なんていい人なんだろう(*^^*)。とんでもなく天才の科学者だという噂だけど、ちっとも恐い感じがしない。物事を論理的にわかりやすく説明できる人って私は尊敬してしまうんだ。これでも私は理系の女(笑)。真田さんラヴ(*^^*)。
これから用事を見つけてはちょこちょこ第一艦橋に顔を出そうと心に決めたのだった。

だが、そんなことを言っている場合ではなかった。またしてもガミラスの攻撃が始まったのだ。
今度は艦載機まで繰り出してきた。どんなに巨大な戦艦でも艦載機に沈められてしまう例は多いという。艦載機に対抗するにはやはり艦載機だ。加藤三郎さんが隊長をつとめるブラックタイガーが発進した。ヤマトも機銃をもって応戦している。我が通信班はブラックタイガーが出撃している間は特にそれとの連絡を密にしておかなければならない。向こうの命がかかっている通信だもの。正確さと迅速さが要求される。緊張する〜〜。

それでもなんとか敵空母も撃破することができた。よかった〜。
こうしてヤマトはワープテストを行うことができた*5
まぁ、私はワープの放送が流れたら自分の席で身構えていればいいわけで、気は楽だ。目をつぶっていても大丈夫なんだもの。航海長はそうはいかないだろうなぁ・・・と思ったら気の毒になった。
ワープが始まった。
なんだかヘンな気分。酔いそう。すぐに目をつぶったけど、身体がフワフワ宙を浮いているような感じがしてこころもとなかった*6。このまま元に戻らなかったらどうしよう・・・と、ちょっと不安になった。
長い間たったように思ったけど、実際はそんなにたっていなかったらしい。それでも月付近にいたはずのヤマトの目の前に現われたのが火星なのにはびっくりした。ひょえ〜!ワープってこういうものなんだ〜。なにしろ人類初のワープである。それを体験できたことは、とんでもなく幸せなことだったのかもしれないと思った。

しかしワープの影響で波動エンジンに障害がでた。真田工場長の声が艦内に響き渡り、技術班の人たちが走り回っている。大変そう・・・・。エンジンの修理が終わるまで火星に不時着することになった。
修理している時間、他の人間は手が空いている。勿体無いので白兵戦の訓練*7をすることになった。沖田艦長も昔の人なんだな〜と思う。私だったらゆっくり休もうと思ってしまうけど、さすがに上の人は違う。
訓練に参加したのは、戦闘班長の古代進さん*8、航海長の島大介さん*9、生活班長の森雪さん*10、そして分析ロボットで工作兵*10代わりのアナライザーだ。真田さんが作った戦闘ロボットを配置して訓練が始まった。私たちはスクリーンでその様子を見て勉強しなければならない。撃たれたら痛そう・・・。古代さんや島さんがブーブー言っているのが聞こえた(^^;)。
白兵戦は案外難しそうだった。古代さんと森さんは結局倒れてしまった。島さんも。しかしアナライザーが生き残ったので、かろうじて訓練上のターゲットは爆破することができた。こんなことで大丈夫なんだろうか???

訓練にでていた人たちが帰還すると、雪が降ってきた。地球では久しく見ない風景だ。みな、この美しい景色をもう一度地球によみがえらせようと気持ちを新たにした。・・・・というのはメインクルーのみなさんのお話で、私たちは同期で外にでて思わず雪合戦をしてしまった(笑)。
あとで通信班長に怒られた・・・。


人類滅亡まであと362日・・・・

TVシリーズ該当話 初回放映日

「ヤマト発進!!29万6千光/への挑戦」

1974/10/20

「驚異の世界!!光を飛び越えたヤマト」

1974/10/27

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1*

この部分はムービーになっている。迫力の映像だ。25年前のTVシリーズの映像とはさすがに格段の差がある。

2*

ここで島の選択可能行動である「操縦」の説明がある。説明が終わると戦闘状態に入る。南部がデーターベースをスキャンして敵艦のタイプを割り出す。ここはTVシリーズにはない。(HPなどを表示するのでゲームならでは、なのかもしれないけどね^^;)

3*

戦闘が終わるとメインクルーのHP値があがる場合がある。

4*

ここでワープ航法のやり方が説明される。自動砲撃が設定されているとワープができないので注意。
ここで作戦室での沖田艦長にひとこと言いたい。森雪のことだけ「雪君」と呼ぶのはおかしいのではないだろうか?TVでは「森君」だったと思うのだけど。
なんだか一歩間違えたらセクハラになりそう(^^;)

5*

TVシリーズでは山本機が被弾してヤマトに帰還するのに難儀したが、ゲームではそのエピソードはない。ヤマトに置いてきぼりにされるのではないかとドキドキしたあのエピソードが好きだったのに・・・。

6*

ワープの部分はムービー。ワープ中、森雪だけ服が透けるのはなぜなんだろう??

7*

ここで白兵戦についての説明がある。この部分はゲームならでは。白兵戦はゲーム中セーブすることができないからやっかいだ。

8*

戦闘班は(ブラックタイガーの加藤も含めて)コスモガン兵となる。一番動きが速いので先頭に立たせるといい。

9*

航海班クルーが白兵戦に参加する時はマシンガン兵となる。動きは遅いが敵兵を射程距離内に捉えたら間断なく撃ちまくって敵を倒すことができる。その他攻撃兵としてはライフル兵がおり、南部などの戦闘班補佐グループが担当しているようである。

10*

生活班と通信班が白兵戦に参加する時は衛生兵となる。自分では攻撃できないが、他兵を回復させることができる。倒れても生き返らせることができるところが凄い!でも自分が倒れたら自分を回復させることはできない。ある意味自分の命を削ってでも他人を助けるところがいじらしい(^^;)

11*

工作兵はアナライザーと技術班が担当する。戦車だとか敵基地の罠などを破壊する。しかし敵兵を攻撃する力はない。