敵の攻撃はもうないだろうと皆がホッとし始めたとき、真田さんが何か大事なことを忘れているような気がすると言った。
言っているそばから衝撃がはしった。さっきの空母はおとりだったのだ。本当の特攻機が正確にヤマトの下部にワープアウトするまで我々の注意をひきつけておくためだけのものだったのだ。
艦内に敵の兵士が侵入してきた。大変!
急いで艦体下部の人間を待避させ、迎撃するための攻撃隊を組織する。
古代さん(コスモガン兵)、加藤さん(コスモガン兵)、南部さん(ライフル兵)、太田さん(マシンガン兵)、相原さん(衛生兵)、私(衛生兵)の6人だ。もう白兵戦には慣れたわ!まっかしてちょーだい!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さっそく古代さんがやられてしまった。太田さんも。南部さんもやられてしまった。どうしよう?相原さんが決死の覚悟で二人を回復させに行った。大丈夫。少しでも回復させて動けるようになったら、戻って来て。私が相原さんも回復させてあげるから。
やはり衛生兵が二人いると楽ねぇ。
古代さんは今度は私と後方に待機し、加藤さんが先鋒になった。二手にわかれて攻撃をしかけた。
白兵戦に慣れたとはいっても、敵を後ろからうったり、敵が倒れるのを見るのはムゴイ気がする。
なんとか侵入してきた敵海兵隊を全員倒し、私たちは第一艦橋に戻った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
敵司令・ドメル将軍から通信が入った。沖田艦長がこれを受ける。もうこれ以上の戦いは無意味だ。我々をイスカンダルに行かせてくれないかと言うと、ドメル司令は、ヤマトが地球のために戦っているように、自分の戦いにもガミラスの命運がかかっているのだという。ドメルの旗艦はヤマト下部に張り付いたまま自爆した。
艦の損傷大。死傷者大。なんとかもちこたえて動いている状態だ。通信室の被害も甚大。通信室勤務をしていたほとんどのクルーは亡くなってしまった。相原さん、通信班クルーは私たちだけになってしまいました(涙)
工作班が必死に修理をしている。怪我をしている者も動員されている。相原さんはレーダーの整備に、私は通信機の整備をして何も考えないようにした。
メタメタになった艦内もやっと片付き始めたころ、艦長が戦死者に対して黙祷を捧げるとおっしゃった。侵入してきて艦内で倒れた敵兵の死体は、ほとんどがドメル艦の爆発によって吹っ飛んでしまったけど、2,3体は残っていた。我々の同胞と同じく宇宙葬で弔った。戦いが終わってしまえば、地球人もガミラス人もないのだから・・・。
修理が終わって、真田さんは疲れきって個室に入ってしまった。
ヤマトはこの七色星団宙域の出口に向っていった。
いよいよ大マゼラン宙域だ。
微弱な電波ながらスターシャの通信が入った。ガミラスによって電波妨害されているためノイズがひどい。しかし航路図を送ってくれた。これでイスカンダルに行ける!わーい!(^^)
航路図の変換が終わり、作戦室でメインクルーがこれからの予定について話し合ったらしい。イスカンダル到着までの目標は200日まで。余裕だ。しかし、途中にガミラスの工場要塞があるらしい。これは絶対につぶしておかないと、イスカンダルまで地球と同じことをされるかもしれない。それは許せない。
ということでヤマトはほぼ中間点の工場要塞に向っていった。
|